流体システムの状態推定と流速計測システムの実験検証

流体工学の研究分野において,外部から能動的に制御入力を与えるアクチュエータと流体の物理量を測定し出力するセンサから構成される流体システムの計測・制御系設計に関する研究が近年,顕著に発展しています.流体システムに対して,センサからの出力情報をフィードバックしながら,ある与えられた評価関数を最小にするような制御入力を決定するという最適フィードバック制御手法が,近年考案されました.ただし,その制御手法の適用範囲は,システムの状態量がすべて観測可能であるという状況に限定されていました.そのため,システムの部分的な状態量のみしか観測できない場合,流体システムの状態推定手法を確立する必要があります.本研究では,流体システムに対する状態推定手法を考案し,実験と数値シミュレーションを両方実施し,それらの結果を比較しながら,提案推定手法の有効性を確認することを目的としています.流体システムの計測系として,PIV(Particle Image Velocimetry)流速計測システムを構築します(下図参照).一方,状態推定手法として,Unscented Kalman Filterという推定手法を採用します.


下の動画から,状態の推定値(青・点線)が実値(緑・実線)に追従する様子がわかります。
初期推定誤差がすぐに0に収束するので、応答の初期に注意して見てください。